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「"Metro live in Roppongi"」 |
Text : midi
(構成:Kiev) |
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8月27日に行われた六本木ヒルズのイベント、題して『営団地下鉄Presents
"Metro Live Roppongi"』。
実に晴れやかな天気の中、夏の昼下がりから黄昏時にかけて、六本木を彩るひと夏の風物詩的におこなわれたのでした。
場所はヒルズの高層タワーからみると、谷間のような位置にあたる中庭スペース。日比谷線の乗降口側からみると高層タワーの完全に裏手にあたるため、もう探しましたよ(笑)。六本木ヒルズでかくれんぼなんかしたらホント大変。
イベント・スペースは、夜になるとそのままビアガーデンにシフトしそうな風情で、移動中の買い物客を背景に、お客さんはみなさん用意されたテーブルにゆったりとついて観覧していましたね。後から来た私でさえもなんとか席を確保できたので助かりました。場所は一番後ろの席でしたが、十分に視界が明るい、まさに「アリーナ」な空間でした。
このイベントは日比野克彦氏やサエキけんぞう氏ら、多数のゲストの方が出演されて、さまざまな形で営団地下鉄と六本木ヒルズをフィーチャーしたコーナーが展開されてきた模様。
ステージ奥に用意された巨大なキャンバスには、イベントのオープニングから寺門さんが少しずつペイントを加えていたようで、ライヴ・パート直前の時点でキャンバスにはシンボルともいえる天使の姿といくつかの背景が書き込まれていましたが、「龍」はまだ地中から目覚めていないようでしたね(イベントの終了時に立派な龍の絵が完成する運びになっていたようです)。
ステージは向かって右手に三宅さんのローズ・セット。そしてその後部に控えめながらゲタ夫さんのベース・スペース。ステージ向かって左手には、ともさんのパーカッション楽器一式がずらっと鎮座していて、おなじみの
年季の入った一斗缶もかわゆくフロントにセットされてました。
この日はとても天気がよく、夏の夕涼みとしてもばっちりのシチュエーション。空もまだ十分に明るい夏の夕暮れタイム。時刻は予定より少し押して、18時に近かったかと思います。
司会の女性に紹介され、ライヴ・セッション・パートがスタートするや、突然、雷鳴の音が会場にとどろき、いきなりの雨・・・!!
・・・といっても、それはすべてスピーカーから聴こえてくるサウンドの中のお話。プリプロで用意されたバッキング・サウンドが鳴りはじめると、メンバーがゆっくりとステージに登場します。
寺門さんは大きなホウキやモップをもって登場。まるで壁塗り職人のような出で立ちでございます。まずは絵の具の入ったバケツにたっぷりと浸したホウキを思いきりキャンバスになでつけるところからペイントがスタート。まるで巨大な書初めを思わせる豪快なペインティングの様を見ていると、最後にどのような絵が出来上がるのか、まったく予測がつきません。
三宅さんはおなじみの黒ずくめの衣裳を身にまとい、愛用のラッパを手にローズ・セットの前へ。続いてつばを後ろ向きに帽子をかぶったゲタ夫さん、今日もやっぱり不思議くん全開なともさんがそれぞれの立ち位置へ。
雷鳴の音とともに、不安をあおるようなミニマルで現代音楽調なフレーズが延々と鳴りつづける中、「雷(いかずち)よ、あれぇ〜!」とばかりに、さらに雷鳴を呼び込まんとするかのような三宅さんの「いななき」トランペット。「出でよ、神龍(シェンロン)!」ってとこですかね?
そして、山口ともさんの叩き出す細かいビートの嵐が、このおどろおどろしい雰囲気をさらに盛り上げていきます。ただならぬ殺気と妖気が次第に強まっていく中、音数は少ないながらも、景色に確実にエッジを加えていくゲタ夫さんのベース(終始、キャンバス側を見ながらの演奏でした)。
三宅さんがトランペットからローズに移ったところで、ともさんのリズムも白熱をおびてきて、場面は龍がいよいよ覚醒したかのようなハードな雰囲気に。さらに、エレキ・ギター顔負けの歪んだローズのおたけびが虚空を駆けわたるともう、ハリウッドのSFXチーム渾身のエフェクト映像が勝手に頭の中にシンクロしてきます。ピカァー、ドドド・・・(←文字にすると、なんてチープ)。
ひとしきり荒々しいプロローグが続いた後、それまでとはムードが一転し静かなるエネルギーの胎動を感じるような、物静かではあるが緊張感のある場面にスイッチ。
ここでは「Sun Moon」や「angels rondo」などのバックで聞こえるSEっぽい音が絶えず鳴っていて、混沌とした雰囲気の中を三宅さんのペットのフレーズが小気味よくさまよう中、ともさんのマレット系の「♪コツコツコンコン」というかわいらしいパーカスの音が空間に響き渡ります。ともさん自身、精霊さんが降りてきちゃったようで、ときおり発する鳴き声とともにユニークなパフォーマンスが炸裂します。また、ここでのゲタ夫さんのベースはとてもうねりが効いていて、なにげにファンキーな味付け。
次第にともさんの刻むビートも力強くもアクセントのはっきりしたものに変化してくると、「Elfin」でおなじみセクシー・ボイスが左右のスピーカーから交互に耳を悩殺(おっと、R指定ライヴだったのか!)。徐々にサウンドは再びハードな展開に!『常夏乃憂ヒ』を彷彿とさせるテンションの高いワイルドなインプロビゼーション・ワールドと化します。
そんな中、寺門さんはちょんまげのアシスタントの方と、せわしなくキャンバスに絵の具を次から次と加えていきます。時には、まるで用務員のおじさんのような風情で大きなモップで絵の具をなでつけたかと思えば、時には、お弁当についてるプチ・マヨネーズをブロッコリにかけるように、水森亜土よろしく、両方の手に絵の具のチューブを持ってキャンバスにお星様を描いたりと、見た目のパフォーマンスとしてもなかなか楽しいものでした。
ハードなサウンドのピークとともに、寺門さんの絵も荒々しくも力強いオーラが宿っていったように見えます。とにかく、大胆にキャンバスに絵の具が追加されていくので、その過程過程では何を書いているかよくわからないことが多かったのですが、キャンバス全体からは次第に迫力あるオーラが伝わってくるようでした。
個人的には、いまいち龍のさまがよくわからなかったんですけど(苦笑)、写真を見る限りでは、天使のそばに龍のボディのラインがはっきりわかりますね。当日ももっと近くまで寄って見てくるんだったなぁ・・・失敗でごわす。
でも、最後に中央に2つ付いていたボールのようなものがはずされたと思ったら、人の顔が二つ書いてあったのですが、あれは寺門さんと三宅さんだったのでしょうか?(はっきりと人の顔に見えました)
結果的にはなぜか白で上塗りされてしまい、寺門さん自らのほっぺたを使って、龍の目を書き入れていらっしゃいました。
激しいサウンドの渦は目覚まし時計のアラーム音で、一気にフィニッシュへと導かれます。龍が地上に再び蘇った瞬間でしょうか?荒々しいまでのテンションの残り香がしばし空間を支配した後、それらを優しくつつみこむように、ゆったりとための効いた「Ave Maria」が会場に響き渡ります。この時は、思わず通りすがりの買い物客も足を止めたぐらい、会場がしんと一体となった感じがしました。
何度聴いてもとってもいい三宅さんの独特の音色による「Ave
Maria」ですが、大団円にふさわしく、ともさんとゲタ夫さんよるまさに終幕を迎えんとする荒々しくも美しく盛り上げるバッキングが見事でした。
そして、最後のフレーズの余韻がフェイド・アウトしたのを確認した時、とてもじんとくるものを感じた私でありました。
いったん照明がカット・アウトした後、アコーディオン・ユニットの「サブ&マミ」とバイオリンの女性の方が加わり、三宅トリオとともにフィナーレ曲が演奏。とてもシャンソンな香りのする映画音楽的な味わいのする楽曲で、荒々しいライヴ本編とは対照的にちょっぴり物憂げな感じのメロディーがアコーディオンの音色にびったりで、エキゾティカなフレーバーにつつまれたキュートなエンディングといえましょう(アナウンスによれば、この曲も三宅さんの作曲とのことです)。
この曲をバックに本日の出演者が一同にステージに集まりフィナーレとなりました。ライヴの演奏パートは時間にして30分強といったところだったと思いますが、三宅さんトリオと寺門さんによる渾身のパフォーマンスによる龍誕生の一部始終。まさに「アリーナ」な席で十分に堪能させていただきました。ごっつぁんです。
フィナーレでは写真でもおわかりの通り、寺門さんはかなり絵の具まみれになっていらっしゃいましたが、とても満足のご様子で三宅さんとともに達成感を味わっていらっしゃったように見えました。本当にどうもお疲れ様でした。
秋にはふたたび、ライヴが予定されていますが、こちらもまた非常に楽しみですね。みなさん、おさそい合わせの上、是非お出かけくださいませ。
特に、10/31には寺門さんが再び参加されるそうで、またどんなステージ・アクトになるのか今から楽しみですね。
それでは、つたない六本木ヒルズ・レポをお送りしました。いったん、スタジオにお返しします〜♪ |
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