CoCa's Wide Shut Update:04/07/30

▼ Report #20


Exotica in Berlin and Paris 〜 Paris編(1)
Text/Photo : CoCa
(構成:Kiev)

'03.11.8(Sat)
 Paris到着!
 出迎えて下さったのは、'01年のシャイヨー宮で行われたライブでも大変お世話になったminimixの佐藤絵子さん。
 実は今回のライブも「minimixの7周年のアニバーサリーも兼ねちゃいましょ!」ということでスポンサーに付いて下さったり、ライブのフライヤーやポスターのデザイン、制作、配布、ライブハウスの手配、ホテルの確保、プール探し等々、既に何から何までお世話になっちゃっているんです(あんまりお世話になり過ぎたので、あのJM氏も「“シモベ”にでも何でもなります!」と宣言していたほど。本当に“シモベ”になったかどうかは未確認)。
 さて、ホテルにチェックインして荷物を解いたら、早速サウンドチェックに出かけましょ!

 場所はホテルを出て、次の角を右に曲がった3件目の“ヌーボーカジノ”。“ヌーボーカジノ”は“カフェ・シャルボン”という19世紀のパリの面影を再現した話題のカフェの隣の古いドアを開けて、厨房の裏みたいなところを通りながら30mほど進み、牢屋のような入り口を抜けるとあります(はあ〜疲れた)。入ってすぐ左側がBARカウンターになっていて(頭上には出術室のライト!)、正面は舞台、一階がダンスフロア、奥にはロフトっぽいデラックスソファー席あります。(舞台はあんまり見えないけどね)。壁や床は『エイリアン2』で卵がたくさん産みつけてあった部屋っぽく、照明によってはヌルヌルしているように見える(ニスを塗り付けたようなツルツルコンクリート)。シャンデリアがゴージャス!

ヌーボーカジノのシャンデリア


=サウンドチェック&リハーサル=

 旅の疲れも何のその、メンバーはそれぞれ楽器を取り出しセッティングを始める。
 大路さんは、いつもの舞台下手前に陣地を取り“チャチャ”っとドラムを組立てた後、ものすごく嬉しそうに一つ一つの楽器に息を吹き込んでいく。彼はラーメン屋をやっても、日本酒を作る人だったとしても、きっと“幻の〜”と付くようなものを造り出す職人になっていただろうなあ〜といつも思う。
 窪田さんは今回楽器がとっても多い(JM氏が無謀な曲順を組んだから)。それをセッティングし終えると、「Haiden rose」のおさらい。それが済むと順番をチェック・・・。その脇で伊丹さんは密かに何かを計画中(これは最後の最後に判明します)。
 窪田さんとは対照的に、今回伊丹さんは1本しかギターを持って来てないの。すごいでしょ? この二人の姿勢と出てくる音の性格が交差しているところが笑えます!
 ゲタ夫さんは早めに音が出た人にどんどん絡んで、あの仏様のような魅惑の笑顔を振りまく。妖しい!
 おおたかさんは麗子像ですか?ってな感じで“ストッ”と座っていたなあ〜・・・と思うと消える。もしかしたら2代目引田天功の姉?なんて、私のおおたかさんに対する謎は更に深まる。
 トモさんは大路さんの後ろに要塞を築き終えると、おもしろそうな人や物をリサーチ! 写真家と新しい楽器ハンターの目を光らせている。
 そしてJM氏といえば薬用リップをヌリヌリ(唇保護のため)。それからラッパのバルブとエレピの鍵盤をJM流スパルタで叩き起こした後、カリアゲの上に被さる美しいストレートヘアーを激しく揺らし、己の世界へ没入!
 ・・・てな準備を各自終えまして、サウンドチェックが始まりました。
 リハーサルは日本でもベルリンでも(あれはリハだった?)たっぷり演りましたので、サウンドチェックだけサクっと・・・と思ったのに、そうは問屋が卸さない。
 サウンドチェック全く進みませーーーーーーーーーん!それというのも 音響スタッフが2人ともダメ男くんだからなの。英語が分かるフランス人の男性が舞台下から、ロフト席先端にいるフランス語しか分からないミキサーにメンバーの意向を伝えるんだけど、全然通じない(何でよ!あんたたち同じ言葉しゃべってるのに何で通じないのよ!)。痺れを切らしてメンバーが簡単なジェスチャーで伝えてみる。例えば、楽器 を指した後指を上に向けてボリュームを上げてとか、スピーカーを指した後聞こえたい人の楽器を指すとか・・・誰でも分かるよねこれって? でも全然分かってくれない。もう大変! 皆さんも間もなくキレそうで〜す!


=minimixお読みあそばせ!=

 あまりに進まないので、ダンスフロア横のカウンターに設置してあったおニューのminimixを読ませて頂いちゃっています。表紙をめくると 「おお!」 JM氏のライブ告知のポスターが!
 このmimimixは、全ての記事が日本語とフランス語両方で書かれているので私にも楽しめます! わあ、「ホンモノ?ニセモノ?」という題名であのスブリームが記事を寄せているわ!
 ふむふむ、今回のテーマは見かけと内容のギャップ(見かけ倒し、錯覚=トロンプ・ルイユ Trompe-l'oeilと言うらしい)について特集のようです。
 カレー風味のマカロン、トマト味のケーキ、スーパーのビニール袋型の皮バッグ、しかも底がハイヒールの靴底そのまま!という不思議な一品などを紹介していました。
 トロンプ・ルイユの現象をデザイナーのジュラール ・カロン氏にインタビューしている記事で、日本人の私たちには興味深い質問がありましたのでご紹介します。

 Q.:日本人とフランス人では、どちらがトロンプ・ルイユな人格だと思いますか?
 A.:日本人は本心や感情を隠す芸に関してはマスターです。彼らの視線、目の輝きを観察して、彼らの我々に対する好意を見抜き、キャッチしていかなければなりません。好意なのか、逆なのかは、いつも見抜くのが難しいですね。陽気なフランス人の場合は、彼らの本心を理解するのはもっと簡単です。少なくともフランス人同士では。


 ・・・ですって。ふう〜んなるほど。それを踏まえて考えるに、私が日本で一番トロンプ・ルイユな所は京都じゃないかな?と思います。彼らに「遊びにいらっしゃい」と言われ、本当に行くと「何で来たの?」と言われたとか、お茶を勧められたら実は帰れの意味だとか、来訪を喜んでくれていると思いきや、裏の部屋に実は箒が逆さまに置いてあったり(魔除けのおまじないだっけな?)というのを聞きますものね。敷居が高い感じどすぅ〜。

 ・・・などと言っていると時間は過ぎていくもので、永遠に感じられたサウンドチェック終了!
 その後ダンスフロアの真ん中に長机を出して、最後の晩餐みたいにみんなで食事を頂きました。“カフェ・シャルボン”から運ばれた食事は、素材はディープで味は濃厚だけれど、下処理がとても上手なのでしょう、とっても味わい深かったです。驚いたのは、何時間も前に焼いたままで暖め直してないフランスパンが旨い! 料理の合いの手に何の気なしに食してみると、鼻抜け最高! もう鼻腔はバゲットの香りがエリザベス宮殿!(何じゃそりゃ?)。このありがたがられてない風にみえるバゲットが、こんなに美味しいのは良い意味でのトロンプ・ルイユでしょうか?(こういう時にも使っていいの?)。ただ残念だったのは、JM氏だけ「食うと吹けない」を理由に早々に退席。さみし〜なあ〜。


=ライブ=

 さて、公開リハーサルを入れたらもう4回目のセット。毎年1回ライブをするかしないかのこのバンドにとっては異例のこと。ベルリンのストレスもあったりして、今日は何かが起こりそうな感じです。満月だし・・・。
 という予想通りみんな暴れまくっちゃいました。初めて見る超技術の出血大サービスは、何だか少しエレガントさに欠けていた?と思える所もあったような。でも流石ラテンの国!大荒れするほど大乗りで、踊る、騒ぐの大騒ぎでした。辻仁成様と観戦に来て下さった当時身重の中山美穂さん(トモさんのお友達なんですって)のお子さんは羊水揺れまくりで、さぞや大変だったでしょう。他にもデルフィーヌ、 ケイコ、アルチュール・H、ブラッド・スコット、Radio Novaのレミ氏(←次ページで登場)等々懐かしいお顔も満載でした!

アルチュール・H&ブラッド・スコット

 ライブの後は“カフェ・シャルボン”にて打ち上げ。絵子さんの「シャンパン飲みましょ!ここはフランスですもの!」という一言で乾杯はシャンパン!いろいろ頼んだ料理もまたまたトレビア〜ン!素材の味がしっかりしてて旨いんだなあ〜これが! 今度はJM氏も美味しく頂いていました。良かった良かった!


=おそろしや満月!=

 カフェ・シャルボンでは“おねむ”だったゲタ夫さんですが、お店を出たらすっきり目覚め、次はどこへ行こうかとおおたかさんと検討している(もう深夜も深夜、大深夜なんだけどね)。
 そういえばライブでは、おおたかさんが予備のために持ってきたオレンジ色のウイッグを被り、何やら英語で叫んでいたっけ・・・これも全て満月パワーか?
 店の前ではフランス人同士の殺傷事件も起こったらしく、ドバーッと大量の血だまりも出来ていた。
 それを横目に、クタクタのJM氏、S嬢、私、大路さん、伊丹さんはホテルへ直行。
 しかしゲタ夫さんとおおたかさんは両手で頭の上に三角形を作り(ビートたけしのコマネチの反転したポーズ)満月を祝うダンスを踊っていたらしい。それもかなり長い間(笑)。さすがの絵子さんも、この摩訶不思議な人たちをどうしたものかと途方にくれたとか、くれなかったとか?最高のオマケとして二人が踊った後、月食まで起こったそうです。もう完璧!(こわいよー)

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